55、心理学で読み解くアニメの世界

          ユング心理学で読むアニメの世界

              「妄想代理人

 

 

編集後記

 

今回は「妄想代理人」を一緒に見てまいりましたが、いかがだったでしょうか。冒頭からしばらくの間は、傷害事件とその謎解きが中心となっていたので、各事件の詳細を解説する形になってしまいました。しかし少年バットの事件と他の事件との差を細かく見ていくことで、少年バットという存在がどのような感情の渦をエネルギーとしているのかが、次第に明確になってきたのではないでしょうか。

 

その後の独立した三話、そして結末に向かうラスト三話では、様々な作品からのアイデアを駆使して重層的に物語を構成していることも、いくつかの例をあげてお話ししてきたつもりです。もちろんこれが正しいなどと言っているのではありません。見落としや見当違いも相当あるだろうと思っています。しかし一つの方法としてこのような見方もあるのだな、などと感じていただけたのであれば大変うれしく思います。

 

妄想代理人」はマニアックな世界では大変有名な作品ですので、Webページを検索するとさまざまな方たちがこの作品についての感想を述べあっているようです。今回は筆者が心理的な視点でどう見たのかをお示しするために、他の方のページについては参考にはしませんでした(Wikiなどで、ストーリーについては確認して言います)。全投稿が終わりましたので、他の方々の感想など、これからじっくり拝見したいと思っています。

 

 

ところで、この文章を書いている2021年8月12日の時点で、ほぼインド株によるとみられる東京のコロナ感染者数は4989人となっています。今後も増え続け、収まる気配が感じらない状況です。先日は羽田で初めてペルー株陽性者の入国が確認されたようです。今まさに過去最大の感染爆発が起こりつつあります。

 

 先が全く見通せない状況では、勉強会の計画も立てられません。ワクチン接種が進み、2022年を迎えれば少しは落ち着いてくるのかもしれません。それまでもうしばらく、このページでアニメの中の様々な心の問題を拾い出し検討を加えていきたいと思っています。というわけで、とりあえずもう一作品を全話通して検討してみたいと思っています。もう少ししましたら詳細を投稿いたしますので、それまでもうしばらくお待ちください。

 

感染の嵐が吹き荒れる現在、どうぞお体をご自愛なさって乗り切ってまいりましょう。元気でお会いできるのを楽しみにしております。

 

では、また。

 

Midnight Walker